家計の金融資産平均1,527.2万円、中央値728万円—「平均だけ」で比べない見方
30秒まとめ
2024年の総世帯の金融資産残高は平均1,527.2万円で2019年比19.3%増えた。一方、金融資産を持つ世帯だけの中央値は728万円、ゼロ世帯を含む参考中央値は600万円で、平均値だけを基準にすると自分の家計を過大・過小評価しやすい。
総務省が8月28日に公表した全国家計構造調査は、5年ごとに家計の所得・資産・負債を詳しく見る基幹統計です。
今回の数字で特に目を引くのは「金融資産平均1,527.2万円」ですが、資産分布には偏りがあります。平均と中央値の定義を分け、自分の年齢や住宅ローンの有無まで含めて比較することが大切です。
平均1,527.2万円は「全世帯の真ん中」ではない
2024年10月末時点の総世帯1世帯当たり金融資産残高は1,527.2万円で、2019年比19.3%、247.5万円増えた。これは金融資産を保有していない世帯も含めた平均であり、資産額が大きい世帯の影響を受けるため、そのまま「標準的な世帯の保有額」とは言えない。
中央値728万円、ゼロ世帯を含む参考値は600万円
金融資産を保有する世帯を少ない順に並べた中央値は728万円だった。金融資産残高がゼロの世帯も含めた参考中央値は600万円で、平均1,527.2万円との差は大きい。自分の位置を知りたいときは平均より中央値の方が実感に近い場合が多い。
若年層では資産の中身も変化した
30歳未満の金融資産残高は2019年比62.1%増加した。構成割合では株式が6.0ポイント、投資信託が11.2ポイント上昇する一方、預貯金は10.3ポイント低下している。金額だけでなく、現金・株式・投信など資産配分の変化も同時に見る必要がある。
比較するときは年齢・負債・目的をそろえる
生活防衛資金、住宅購入、老後資金など目的が違えば必要額も違う。平均や中央値を目標額として追いかけるのではなく、まず数か月分の生活費、近い将来に使う資金、長期運用資金を分け、住宅ローンなど負債も合わせて純資産で確認したい。
比較
| 見る数字 | 金額 | 注意点 |
|---|---|---|
| 平均 | 1,527.2万円 | 金融資産ゼロ世帯を含み、高額保有世帯の影響も受ける |
| 保有世帯の中央値 | 728万円 | 金融資産ゼロ世帯を除いた中央の世帯 |
| 参考中央値 | 600万円 | 金融資産ゼロ世帯を含む参考値 |
📌 チェックポイント
- 平均値と中央値を混同しない。
- 同年代の傾向を見る場合も資産の内訳と負債を合わせる。
- 生活防衛・近い支出・長期運用の目的別に資金を分ける。