脚立・はしごは高さ1mでも大けがに|庭木剪定前の「2段下」と5つの安全確認
庭木の剪定や電球交換で脚立・はしごを使うとき、「1mくらいなら大丈夫」と考えていませんか。
国民生活センターが2026年10月8日に公表した情報では、70歳代の人が脚立から転落して肋骨・脊椎等を骨折した例、80歳代の人が高さ1mのはしごから転落して急性硬膜下出血となった例が紹介されました。
脚立では原則として天板から2段以上下の踏ざんに立ち、はしごの上では作業しないことが基本です。
高さが低くても重傷になるのはなぜ?
転落すると体勢を整えられず頭・背中・胸を強く打つ場合があります。大きな段差でなくても危険はあります。高齢になると筋力やバランスの変化もあり、いつもの作業でも思わぬ転落につながります。
剪定中に枝へ手を伸ばす、上を向いたまま切る、力を込めて枝を引くなどの動作はバランスを崩しやすくなります。遠い枝は降りて器具を置き直し、届かなければ中止しましょう。
「あと少しだから」と横へ体を乗り出さないこと。脚立を置き直す時間を惜しまないでください。
脚立とはしごの使い方を区別する
脚立はA字型などで自立する作業用具です。国民生活センターは、一般的な脚立の天板から2段以上下に立つよう勧めています。天板に立つ、座る、またぐ行為は避けてください。
はしごは高所へ昇り降りするための用具であり、はしご上で両手を使う剪定や修理作業をするものではありません。製品の取扱説明書にある使用可能高さ・禁止行為も確認しましょう。
天板がいちばん上。その下へ2段以上下がった踏ざんを使います。製品ごとの注意表示がより厳しければ、そちらを優先してください。
設置する地面と道具の点検
柔らかい土、砂利、斜面、段差、濡れたタイルなどに脚立を置くと滑ったり傾いたりします。固く平坦な場所で、脚がすべて接地しているか確認してください。
開き止め具を確実にロックし、亀裂、がたつき、ねじの緩み、滑り止めの摩耗を点検します。滑りにくい靴とヘルメットを使い、補助者の協力を得てください。補助者がいても危険な姿勢は避けます。
高齢者・一人暮らしは「依頼する」選択も
高い庭木、太い枝、狭い庭、斜面などの条件なら、家族や専門業者に依頼することを検討します。業者へ頼む際は剪定範囲、枝の処分、出張費、作業日の確認と見積もり比較が大切です。
疲れ、めまい、風雨などの不安があれば作業を延期。高所での作業を避けること自体が有効な事故防止策です。
作業中に器具が不安定になったり、枝に届かなくなったりしたら、安全に降りて中断しましょう。
転落してしまった場合
意識が悪い、頭を打った、強い胸・背中の痛みがある、手足の動きに異常がある場合は119番へ。重いけがが疑われる人を無理に立たせたり移動させたりしないでください。
外傷が小さくても頭を打っている可能性がある場合や、体調変化がある場合は医療機関で確認してください。
よくある質問
Q. 2段しかない踏み台は天板に立てる?
踏み台と脚立では使用可能な面が製品ごとに異なります。必ず製品の表示と取扱説明書を確認してください。
Q. はしごで枝を切ってもいい?
はしごは昇降用で、上に乗ったまま作業しないのが基本です。安全な方法が確保できないなら業者へ依頼しましょう。
Q. 補助者がいるなら問題ない?
補助があっても不安定な地面や無理な姿勢は危険です。作業自体の安全性を判断してください。
安全な条件がそろわないときは、無理をせず「今日はやらない」と決めることも大切です。
出典・参考資料
国民生活センター:公式サイト
製品評価技術基盤機構(NITE):公式サイト