SNSの「定価で譲ります」は安全?チケット代2万円送金後に連絡不能、確認すべきこと
ライブのチケットが完売し、SNSで「定価で譲ります」という投稿を見つけても、先払いする前に確認が必要です。身分証の写真を見せられたとしても、本人かどうか、有効なチケットを持っているかは分かりません。
国民生活センターは2026年10月6日、2人分約2万円を決済アプリで送金した後、相手との連絡が途絶えた事例などを公表しました。
チケットは公式販売元または主催者が認めた公式リセールを優先。価格が定価でも、SNSでの取引が安全とは限りません。
「身分証の画像を送る」は安心材料にならない
公表事例では、相手から運転免許証の画像が送られてきたため信用し、決済アプリの警告も無視して送金しました。しかし送金後は相手と連絡が取れませんでした。
身分証の画像は盗用・加工されている可能性があります。チケット画像も実際に入場できる証拠とは限りません。「先着順」「今すぐ送金」と急がせるDMには慎重になりましょう。
「定価」「本人確認済み」「後で電子チケットを送ります」という説明だけでは、取引の安全も公演への入場も保証されません。
正規ルートと公式リセールの確認
主催者、公式プレイガイド、ファンクラブの公式案内から購入します。完売していても、主催者が提供する公式リセールが利用できる場合があります。利用期間、対象席種、手数料、名義・分配のルールは公演によって異なります。
転売禁止や本人確認の条件がある公演では、チケットが届いても入場できない場合があります。購入前に必ず「注意事項」「本人確認」「リセール」の案内を確認してください。
高額な転売仲介サイトでも保証されない
同センターには、野球観戦チケット4人分約50万円を仲介サイトで購入し、当日に受け渡し予定の人が現れなかった相談も寄せられています。サイトへの返金依頼も円滑には進みませんでした。
検索結果に表示されたサイトが公式販売サイトとは限りません。サイトの運営者名・所在地・連絡先・返金規約、受け渡し方法を購入前に確認します。
送金したのに届かない場合
SNS投稿、DM、相手のアカウントURL、送金先、決済履歴、取引番号、購入条件を保存します。投稿やアカウントが消えても経過が分かるようにすることが大切です。
決済サービス・カード会社・仲介サイトへ早急に連絡して、調査・異議申立てや補償の対象となるか確認します。返金が必ず認められるわけではありません。消費者取引は188、犯罪が疑われる場合は警察相談専用電話#9110にも相談できます。
「返金のために追加送金が必要」「認証コードを教えて」と言われても応じないでください。二次被害のおそれがあります。
不正転売禁止法は全ての譲渡を禁止する?
全ての個人譲渡を一律に禁止する法律ではありません。条件を満たす「特定興行入場券」を、主催者の同意なく、業として定価を超える価格で転売する行為などが禁止されています。違反した場合、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、もしくは併科の対象となることがあります。
法律違反に当たらない譲渡でも、主催者が本人確認や名義制限を定めていれば入場できない可能性があります。
よくある質問
Q. 定価以下なら必ず安全?
いいえ。金額だけでは詐欺の可能性や入場条件は判断できません。
Q. 電子チケットを後で分配すると言われたら?
公演の公式アプリで分配できるか、分配後に本人確認を通過できるかを公式案内で確認してください。
Q. 相手のアカウントが消えました。
証拠を保存して決済会社へ連絡し、188や必要に応じて警察へ相談してください。
送金前に公式リセールの有無を確認できなければ、知らない相手との先払いを避ける判断が重要です。
出典・参考資料
国民生活センター:公式サイト
文化庁:公式サイト