EU方向性電磁鋼板セーフガード9月25日発効—日本枠2.31万トン、価格基準を確認
30秒まとめ
EUの方向性電磁鋼板(GOES)などに対する暫定セーフガードが9月25日に発効しました。日本産GOESには2027年2月26日まで2万3,103.61トンの関税割当が設定され、割当内の価格基準は品種により1トン2,800〜3,400ユーロ、割当外は3,500ユーロです。価格が基準以上なら追加関税は徴収されず、基準未満の場合は差額を課す仕組みで、「日本製すべてに一律関税」という制度ではありません。
9月25日発効、日本産GOESの割当は2万3,103.61トン
欧州委員会の実施規則(EU)2026/2133は9月25日に発効しました。GOESの国別関税割当は2027年2月26日まで、日本が2万3,103.61トン、中国が3万693.68トン、韓国が4,789.93トンなどと設定されています。方向性電磁鋼板は変圧器などの鉄心に使われるため、鉄鋼メーカーだけでなく電力設備・変圧器のサプライチェーンにも関係する措置です。
割当内は2,800〜3,400ユーロ、割当外は3,500ユーロが価格基準
GOESの価格基準はTARICコードごとに異なり、割当内では1トン2,800ユーロ、3,100ユーロ、3,400ユーロの区分があります。割当外の基準は1トン3,500ユーロです。追加関税は、EU国境価格が該当する価格基準を下回る場合に、その差額として計算されます。価格が基準以上なら追加関税は徴収されません。
日本の高品質材を止めるより「低価格輸入」を抑える設計
欧州委員会は、日本と韓国からの高品質品は既に今回の基準価格に近い、あるいは基準を上回る価格で輸入される場合があり、この仕組みによって必要な高品質材の輸入を継続できると説明しています。つまり数量割当だけで輸入を一律遮断するのではなく、国別割当と価格差に応じた追加関税を組み合わせ、低価格輸入を抑える設計です。
変圧器に組み込まれた鉄心は別ルール、1トン1,140ユーロ
対象品が変圧器に組み込まれた鉄心として輸入される場合は、通常の関税割当ではなく鉄心重量1トン当たり1,140ユーロの暫定セーフガード関税が適用され、割当の対象外です。日本企業が確認すべきなのは、輸出する素材のTARICコード、割当残量、EU国境価格、変圧器への組込み有無です。制度は暫定措置なので、最終措置の決定内容も継続して確認する必要があります。
📌 チェックポイント
- 規則は2026年9月25日に発効
- 日本産GOESの割当は2027年2月26日まで2万3,103.61トン
- 割当内価格基準は2,800〜3,400ユーロ/トン、割当外は3,500ユーロ/トン
- 変圧器組込み鉄心は1,140ユーロ/トンで割当対象外